ホラー


ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)


『女性が怖い』
表題作「ぼっけえ きょうてい」は、とても怖くて、キモチワルイ話です。

でも、主人公の遊女が、私は大好きなのです。
彼女、実はとてもいい女だと思う。
生まれのせいか、ひねくれているけど、(彼女なりの)優しさもあるし、こんな境遇に生まれていなかったら、いいおかみさん、母親になって、普通に幸せになれたんじゃないかな。

まあ、そうはいかないのが、岩井志麻子の世界なのでしょう。

初めて手に取った、岩井志麻子の小説が、この本で良かった。
それから、岩井志麻子の本を、読み漁っています。

岡山弁を多用した、独特の、暗い世界。
希望なんて、ちっとも感じさせない貧しい生活。
でも、それでもたくましく生きる人たち。(特に、女性)

密告函の、主人公の奥さんは、怖いなあ。
にこにこしながら、だんなを裏切る女のしたたかさ、情念の強さ。

うん、ぼっけえ きょうていの主人公の遊女より、彼女のほうが怖い。



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