ホラー
懲戒の部屋―自選ホラー傑作集〈1〉 (新潮文庫)

『現実から非現実に移行する恐怖感、SFを超えています。』
昔好きだった、筒井康隆。久しぶりに読んでしまった。
筒井康隆の小説というと、「ドタバタ」「痛烈な風刺」といったイメージが先行しがちであるが、「現実世界にいながら非現実のエアポケットに落ち込んだような恐怖感」を描いた小説に傑作が多いと思う。
「ホラー傑作集」と銘打っているが、先ほど申し上げたような恐怖感を描いた小説が並んでいる。冒頭の「走る取的」「乗越駅の刑罰」「懲戒の部屋」がその代表的な作品であろう。これらの小説が昭和40年代から50年代に書かれていたとは驚きである。
本書解説で大槻ケンヂが書いているように、私も中学生時代に星新一から文庫本を読み始め、その次に手を出したのが筒井康隆の作品群であった。「ツツイは面白いでえ」とニヤニヤ笑いながら本を薦めてくれた古本屋のオバチャンの顔と声は未だに覚えている。
星新一は中学入試の問題に取り上げられても、筒井康隆はまず取り上げられないだろう。星新一は親から薦められることはあっても、筒井康隆では考えられない。筒井康隆は親の目を盗んで読むものだ。
世の思春期の子どもたちが自分の意思で筒井康隆を読み継いでくれることを心から願っている。
今週のオススメコミック
戻る
[PR]
占いで幸せに
Copyrightヨ2007
ケータイ漫画club
All rights reserved