
このシリーズ、鬼と陰陽師との対決ばかりに目をうばわれてしまいがちです。もちろんそこが一番の読みどころです。が、鬼とはいえ理由もなくいきなり出てきはしない。何か訴えたいことがあるからこそ人目につくようなところに現れる。鬼を退治するばかりでなく、その原因を探し出し根本から解決することこそ陰陽師の役目。なぜ鬼が出没するようになったのか、是雄と仲間たちが少しずつ少しずつ原因を探っていくところもとてもおもしろい。作者は本格ミステリも手がけているだけあって、そのあたりのテクニックはお見事。グイグイと物語の中に引き込まれていきます。
今後のシリーズ作で重要な役目を持つことになりそうな人物も初登場、ますます次作が楽しみになりました。